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JR昼特きっぷ(関西限定)

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タグ: 交通情報


サイト移転に伴い本ページの内容はこちらへ移動しました.


JR西日本には「昼間特割きっぷ」(通称:昼特)という回数券が販売されています.
昼特きっぷは普通乗車券に比べ大幅に料金が安いので,関西では非常に利用価値の高いきっぷです.
<注>:「昼」ではなく「昼」です.


昼特きっぷ
昼特きっぷ(Wikipediaより)
昼間特割きっぷとは

・平日は10:00から17:00まで,土日祝および12/30-1/03は終日利用可能です
・平日は上記時間内に入場することが条件です.降車時刻に制限はありません
・有効期限は発売日より3ヶ月です
・利用エリア内の券売機で12枚綴りで購入することができます
・特急(急行)列車の乗車券として利用することもできます(特急北近畿で大阪⇔宝塚を移動する場合など)
・新幹線の乗車券としては利用できません


利用可能エリア

以下の区間で利用することができます

・JR京都線 京都駅 - 大阪駅
・JR神戸線 大阪駅 - 元町駅
・JR宝塚線 大阪駅 - 宝塚駅
・JR東西線 尼崎駅 - 北新地駅

詳細 → トクトクきっぷ(JR西日本)


昼特きっぷと普通運賃の比較

JR京都線,神戸線,宝塚線,(東西線)の昼特きっぷの価格(1回あたり)は次の通りです.
小数点第1位繰上げ,駅名赤字は新快速停車駅(宝塚線は快速停車駅)



京都線普通運賃昼特普通運賃昼特
京都京都大阪大阪
西大路120円540円306円
桂川160円540円306円
向日町170円540円306円
長岡京210円160円540円306円
山崎210円450円306円
島本290円450円272円
高槻380円216円250円197円
摂津富田380円242円250円197円
茨木450円272円210円167円
千里丘540円306円210円150円
岸辺540円306円170円
吹田540円306円170円
東淀川540円306円160円124円
新大阪540円306円160円124円
大阪540円306円



神戸線普通運賃 昼特 普通運賃普通運賃 昼特 

 大阪  大阪 三ノ元町三ノ宮元町
塚本160円124円390円390円236円
尼崎170円124円380円380円215円
立花210円141円290円380円215円
甲子園口210円158円290円290円158円
西宮290円158円290円290円158円
さくら夙川290円180円210円210円158円
芦屋290円180円210円210円141円
甲南山手380円215円170円210円141円
摂津本山380円215円170円170円124円
住吉380円232円170円170円124円
六甲道390円236円160円160円124円
390円236円120円160円107円
三ノ宮390円236円- 120円- 
元町390円236円120円- - 


宝塚線普通運賃 昼特 

大阪大阪
塚口230円150円
猪名寺230円150円
伊丹230円150円
北伊丹320円160円
川西池田320円173円
中山寺320円- 
宝塚320円197円

昼特きっぷ利用上の注意点

  • 尼崎以遠(立花・塚口方面)の各駅と大阪または北新地を設定区間とする昼間特割きっぷについては,きっぷの表示に関わらず大阪または北新地で乗り降りできます
  • ただし,「大阪」を設定区間とするきっぷについては,北新地では乗り降りできますが「加島」「御幣島」「海老江」「新福島」では乗り降りできません
  • 同様に,「北新地」を設定区間とするきっぷについては,大阪では乗り降りできますが,「塚本」では乗り降りできません
  • 大阪・北新地周辺の路線図は下図を参考にして下さい
  • 昼特きっぷは各設定区間の発着となる駅に限って発売されます.例えば京都駅で「大阪⇔三ノ宮」の昼特きっぷを買うことはできません
  • 中山寺駅には昼特きっぷの設定はありませんが,中山寺駅にて「宝塚⇔大阪」の昼特きっぷを買うことができます
大阪・北新地近郊路線図
大阪・北新地近郊路線図

具体的な移動例

一例として京都⇔三ノ宮を移動する場合を考えてみます

京都⇔三ノ宮 普通乗車券:1050円

[京都⇔大阪(昼特)306円] + [大阪⇔三ノ宮(昼特)236円] = 542円

となり,昼特きっぷを利用した方が大幅に安く移動できます.
ただし普通乗車券は「京都⇔三ノ宮」で買うと1050円ですが,「京都⇔大阪,大阪⇔三ノ宮」で分割購入すると540円+390円=930円になります.

ちなみに,河原町⇔三宮を阪急で移動する場合,普通乗車料金は600円です.

*JRと阪急の詳しい料金比較はこちら
*「さんのみや」はJRの駅は「三宮」,その他は「三宮」です(表記に注意)


昼特きっぷでの乗り越し

普通乗車券と昼特きっぷでは乗り越しの計算方法が異なります.
(昼特きっぷは回数券と同じ扱いなので,乗り越しの扱いも回数券に準じています)

ここでは普通乗車券と昼特きっぷの違いを大阪⇔京都を例にとって考えてみます.

上の表より,
大阪⇔山崎の普通乗車券は 450円 です.
山崎⇔京都の普通乗車券は 210円 です.
大阪⇔京都の普通乗車券は 540円 です.

大阪駅から450円の普通乗車券を買って京都で下車する場合は
540-450=90円が必要になります.
一方,大阪駅から大阪⇔山崎の昼特きっぷを使って京都で下車する場合は山崎~京都間の210円が必要になります.この理屈は定期券での乗り越しと同じです.

大阪⇔山崎は昼特きっぷの場合306円なので普通乗車券よりも144円得ですが,京都までの乗り越し料金は普通乗車券よりも120円高いので,昼特きっぷを使うメリットがかなり薄れてしまいます.

このように昼特きっぷは特定の駅間を移動するときは大幅に安くなりますが,表示区間外への乗り越しには向いていないので注意が必要です.

もうひとつ例をあげてみます.
「京都⇔新大阪」と「京都⇔大阪」の昼特きっぷの料金は同じですが,京都⇔新大阪の昼特きっぷで京都⇔大阪を移動するには新大阪~大阪間の160円を乗り越し精算する必要があります(昼特きっぷで精算することも可能です).
逆に,京都⇔大阪の昼特きっぷを京都⇔新大阪間で利用(途中下車)することは可能です.
このことから,昼特きっぷを買う際は同じ値段であればなるべく遠距離区間のものを買っておいたほうが賢いと言えます.

*ちなみに競合路線の阪急の回数券は「料金区間」指定なので昼特よりも自由度が高いです.
(参考:「JR vs 阪急」)


昼特きっぷの購入

昼特きっぷは12枚綴りで3ヶ月の有効期限があります.関西の金券ショップでは必ずと言ってよいほど昼特きっぷがバラ売りされているので,目的区間ごとに金券ショップで購入するのが最も手軽な入手方法です.
ただし,同じ区間を3ヶ月以内に6回以上往復するなら,券売機で購入した方が得です.なぜなら金券ショップで売られている昼特きっぷは,券売機での購入金額÷12よりも10~20円程度高く売られているからです.


関連情報:
基本知識(JR)
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定期券の分割購入(ICOCA向け)
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